日本の成長戦略で明言される、注目のドローン活用方法とは

はじめに

2020年7月17日、日本の成長戦略を決める未来投資会議において、「成長戦略フォローアップ案」が示され、閣議決定されました。その内容には、新しい働き方や決済インフラ等に加え、ドローンも登場します。今回はその内容についてご紹介します。

デジタル市場への対応

「デジタル市場への対応」という大項目の新たに講ずべき具体的施策として挙げられているのが、建築分野でのドローン活用です。

建築基準法に基づく建築物の外壁の調査について、一級建築士等によるテストハンマーを使って打診する方法と比較して、赤外線装置を搭載したドローンを用いて、同等ないしそれ以上の精度で問題箇所を検出する性能を確認できれば、規制をドローン活用でも代替可能とするよう見直す。(「成長戦略フォローアップ案」より抜粋)

昨年の「成長戦略フォローアップ」においても

◆背景・課題

  • 建設後50年超の社会資本が加速度的に増加
  • 社会資本の管理者は市町村の割合が大きい
  • 市町村ではインフラ維持管理のための財源・人材が不足
  • 土木・建築の専門知識を有する技術系職員がいない市町村割合は3割程度

◆目指す社会

  • データを基にした老朽化予測やロボット・センサー等 での異常個所の早期発見により、速やかな対策が 可能となり、安全性・信頼性、業務の効率が向上

という目標設定から、「ドローンを活用した道路橋の損傷写真撮影」や「赤外線等によりコンクリートのうき・剥離検査」といった活用方法が取り上げられていました。ドローンを活用することで、作業期間の短縮(従来1~3週間⇒1 日)や安全の確保を行なうことができるようになると言われています。生産性の向上が必須解決課題となっているこの産業分野における救世主として期待されています。

モビリティ

続いては「モビリティ」という大項目の新たに講ずべき具体的施策として挙げられているのが、空における次世代モビリティ・システムの構築です。少子高齢化、地方過疎、担い手不足など日本が抱える課題解決のために、政府は物流、農林水産業、インフラ維持管理や災害対応など幅広い用途にドローンを有効活用できるよう、2022 年度を目途としたドローンの有人地帯での目視外飛行(レベル4)の実現を目指しており、以下の3点を中心に必要な制度面での環境整備を図ろうとしています。

1.機体認証制度の創設
現在:飛行申請毎に機体の性能を国が審査。
今後:有人地帯での目視外飛行にあたっては、機体の不慮の故障による人身事故等を防止する観点から、高度な安全対策が求められることを踏まえ、自動車や航空機と同様、あらかじめ国等が機体の性能を検査し認証する制度(機体認証制度)を導入。

2.操縦ライセンス制度の創設
現在:飛行申請毎に操縦者の技能を国が確認。
今後:自動車や航空機と同様、あらかじめ国等が操縦者の技能を審査し、証明する制度(操縦ライセンス制度)を導入。

3.運航管理ルールの構築
・レベル4の飛行について、厳格な運航管理体制の構築が必要となることから、機体認証及び操縦ライセンスの取得を必須とする。加えて、運航管理等の安全対策については、実際の運航環境に照らし適切であることを、国が飛行毎に個別審査し確認する制度を導入する。
・上記制度整備に加え、ドローンの運航管理システムについて、技術開発・検証を進めつつ、飛行のエリア・方法に応じた運航管理要件を明確化し、2021年度を目途に導入対象範囲や運用体制等を整理する。
・2021年度を目途に、安全・安心なドローンの技術開発を進めるとともに、政府や民間企業における活用等を促進する。
・ドローンの実証や先行事例の調査を行い、2020年度中に利用の目的・形態毎の課題と解決策をガイドラインとして取りまとめる。特に、過疎地域のドローン物流について、地域の特色を踏まえた実用化支援を実施し、持続可能な事業形態を整理する。また、森林状況把握の効率化に向けて、山林奥地の現地確認について、2020 年度から先進事例の普及や測量等の実地試験を行う。
・通信インフラ整備が不十分な場所での目視外飛行を安全・確実に実現するため、高高度で飛行する航空機等からドローンを制御するための多数接続技術及び周波数共用技術を、2021年度を目途に開発する。
(「成長戦略フォローアップ案」より抜粋)

このようにドローンの飛行環境については、安全性を確保した上で、より効率的にしようとする取り組みが進められています。

おわりに

新型コロナウィルスの影響により、成長戦略で取り上げられているこれらの分野はより一層進化をしていく、進化せざるを得ない状況になるのではないでしょうか。ドローンに関しても、新しい技術やルールがすぐさま更新されていく産業分野ですので、それを運用・利用する人も素早いアップデートが求められています。

 

成長戦略実行計画 令和2年7月17日
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/ap2020.pdf

成長戦略フォローアップ 令和2年7月17日
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/fu2020.pdf

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